プチキチ

連絡がたいそう遅くなってしまいましたが、予定しておりました4月の長崎個展は、諸事情により10月に延期することになりました。
2年ぶりということでとっても気合が入っていたのに残念です。
ひそかに楽しみにしていてくださった方々、ほんとうに申し訳ありません。

ところで、その代わりというのではないのですが、ネット上でTシャツの店を始めることにしました。
数年前に思いついて少しずつ準備をしていたのですが、ある程度デザインの蓄えができましたので、いよいよ始動することになった次第です。
ブランドの名前は、手前勝手な造語で「PETITKICHI」=プチキチ(小吉)としました。

上に掲げてあるのがそのロゴマークで、吉”という文字の最初の形であるその甲骨文字(*注1)を土台にして、自由・平等・友愛を表すトリコロールで色付けしています。(なんか大業ですみません)
”洗練された土臭さ”、”野性味溢れるエレガンス”(笑)を目標に、手にした人がほんのちょっぴり幸せになるような物を作りたいと思っています。

受注ごとの少量生産のため、「えっ」と眉根を寄せてしまうほど高価です。
(Tシャツ本体はさておき、プリント代が...)
それに、いらないもので溢れかえった今の世の中に、新たにこんなん作っていいんかいな...という疚しさは否めません。

けれども、そんなこんなは懐に隠し、随時、新たなデザインを追加していくつもりでおります。
気が向いたらたまに覗いてみて、もしも万が一気に入ったものがありましたら、手にしていただけると望外の幸せであります。

また、「俺(私)は着らんけどアイツは着るかも...」という友人や知人の顔が思い浮かびましたら、SNS等で広く宣伝していただけると実ににありがたいです。

「プチキチ」

(*注1)「吉」は士と口とを組み合わせた形。士は小さな鉞(まさかり)の頭部を刃を下に向けた形で、鉞は邪悪なものを追い払う力を持っていると考えられていた。口は甲骨文におけるサイで、神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形。祝詞には神への願いごとを実現させる働きがあると考えられていたので、サイ(口)の上に神聖な鉞を置いて、祈りの効果を守ることを示しているのが吉である。(白川静)