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西郷さんシリーズ その63

西郷さんシリーズ その63

春日八郎「なにしてんの?」

西郷「ちょと休憩」

春「それ、かっちょいいね」

西「あ、これ、チョンマゲドン」

春「チョンマゲドン...?変な名前...」

西「....」

春「スピード、どれくらいでんの?」

西「600キロ」

春「早っ...」

 「で、燃料は?ガソリン?電気?」

西「戊辰戦争で果てた東北武士の怨念」

春「怖っ...」

西「めちゃくちゃよく燃焼するんだ」

春「あ、そう...」

 「つか、あんたって、その東北武士を殺した側の棟梁じゃん?」

西「うん...」

春「で、こんな辺鄙な寒村に何しにきたん?」

西「慰霊...討たれて亡くなった侍たちの」

春「はん、罪滅ぼしっていうやつかい、へんてこな車に乗ってさ...」

西「車じゃない、チョンマゲドンだ」

春「まあ、どっちでもいいさ...」
 「ところで俺、歌うたいなんだ」

西「ああ、そう...」

春「一曲聞いてくれるかい?」

西「喜んで」

春「♪粋な黒塀 見越しの松に 仇な姿の洗い髪 死んだはずだよ お富さん〜♪」

西「ああ、なんか島の唄みたい、懐かしいなあ...」